障がい者雇用

はじめに
障がい者雇用とは、「お荷物」を背負うことではありません。
とても真面目に働く戦力を得ることです。
彼らは単純作業の繰り返しの中に喜びややり甲斐を感じ、
曖昧さのないYES/NOオンリーの基準で、YESのみの完成度の高い仕事をします。
貴社の製品の品質向上、信頼獲得に必ず役立ちます。
さらに、素直で勤勉。
仕事中におしゃべりをしたり、ごまかしたり、サボったりすることはありません。
社内の模範となることでしょう。
それでも、こんな声が聞こえてきます。
「障がい者雇用の前例がない」
「そのために設備投資ができない」
「接し方がわからない」
ひとは誰でもどこかしら平均から外れています。
背の低いひとは、踏み台を使って高い所にあるものを取ります。
視力の悪いひとは、眼鏡をかけてものを見ます。 彼らもそれと同じです。
社会の中でごく普通とされていることができないという懸念は不要です。
また、誰でも仕事とよい環境を得ることで、
自立した社会人としてポジティブに人生を歩むことができます。
彼らもやはり同じです。
ひとつだけ違うのは、「障がい者」にされてしまったこと。
何をしてもそのせいにされ、期待をされず、悲劇的なことに本人の意思とは関係なく行政、関連施設、家庭、すべてにおいて自立を阻む環境が与えられているのです。そのため就労が困難となっているのが一般的な現状です。

当センター「NEST」では障がい者を特別扱いせず、仕事を教えています。
真剣に「就職したい」と願い、意欲的に働いている姿をご覧になれば、
障がい者雇用に対する認識を新たにされることと思います。
少しでも興味をもたれたら、いつでも見学においでください。
また、採用をご検討いただく際は
雇用形態のご相談、人材のマッチング、実習や採用後のサポートなど、
貴社の新しい雇用への取り組みがより有意義なものになるよう、
「NEST」が最大限のお手伝いをさせていただきます。

ひとりでも多くの就労希望者が、
大きな期待をもって貴社に迎えられることを願っております。

「障がい者の就労を支援する職員について」 これまで私たちは普段何気なく「知恵遅れ」という言葉を使い、そのひとが何をしてもそのせいにしてきました。そんなレッテルがなければ、そのひとは生きていくために、もっと多くのことを学べたかもしれません。そう思うと、言葉の怖さに愕然とします。

知的障がい者は何もできない、のではありません。健常者と同じように、学べば学ぶほど成長します。私たちの就労支援施設は「どのような方法で、いかに成長を促すか」というところからスタートしました。 障がい者も自分の人生を歩むためには、仕事が必要です。地域の産業や求人状況、彼らの特性などを考え合わせると、工場勤務が適していると思います。そこで、実際に工賃を得られる工場作業を通して仕事力の向上を図る就労支援を行うことにしました。

職員には作業を介して利用者の成長(社会性、人間関係の構築、仕事に関する能力の向上等)に積極的に関わってもらいます。

利用者にとっては毎日の生活リズムをこわさないで生活することがとても大切です。新しい職員には、かつてのバブル崩壊後の一時期、仕事が減ったせいで生活リズムが変化したとき、利用者がどのくらい不安な状態に陥ったかをきちんと説明し、そうならないためにはどうしたらいいかを考えてもらいます。

このように、本人の業務以前に障がい者のことを考えた仕事への取り組み姿勢を強要しても、職員から不平が出ないのは、逆説的ではありますが、大半の職員が福祉関係の専門知識を特に持っていないことが幸いしているのでは、と思います。障がい者を取り巻く環境は、彼らの成長をあまり信じていない公的福祉が柱にあり、福祉を学ぶほど、生涯守ってあげることの方に一生懸命になりがちだからです。

職員たちは「障がい者とは…」といったそもそも論で対応するのではなく、目の前にいるひとりの大人、というように普通に受け入れてくれています。
「障がい者といっても、繰り返し何度もトライすれば大抵の作業はできます!」
「ここをカバーする治具を用意してあげれば、この利用者さんはもっと上手に早く作業ができると思います」
職員のこうした言葉がうれしくてなりません。
ただ、工賃に関しては、もう少し職員に頑張って欲しいと思います。今は職員が利用者の能力を何となく判断して、納得がいく程度の水準を作ってしまっているので、現状を上回ることが難しくなっています。もっともっと貪欲に利用者の能力アップを図って、自分の給料もアップさせよう、くらいの気持ちで取り組んでもらいたいです。量的なことにしろ、作業内容にしろ「できる、できない」を判断するのはあくまでも利用者です。職員は何ひとつ自分の価値観で判断してはならないのです。 「障がい者の成長を信じる」

これだけで世の中はがらりと変わります。
職員たちと力を合わせ、こうした成熟した社会を創っていきたいと思います。


代表取締役 遠藤一秀

ココロネ株式会社
〒418-0022 静岡県富士宮市小泉843-1 TEL 0544-21-9000 FAX 0544-21-9071

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